鳥越 俊太郎さん (ニュースの職人)

思いもかけず、こんな賞をいただいて、ここ最近ではこんなにうれしい思いをしたことはないなと思って今日参りました。私は終戦後、多少日本が豊かになった昭和30年の高校入学時に初めて万年筆を手にしました。
万年筆というのは、私の人生の中で、自分が大人に近づくことができたかなという思いで字を書いたというのが、鮮明な記憶として残っております。
万年筆がいいのは、自分の思い入れが筆先に伝わって、筆圧が強くなったり、弱くなったりする。そういう味があるのが万年筆の一番いいとこかなと思っております。
このような賞をいただいた私のお礼の言葉でございます。